そう感じながらさっきロッカーの鍵を中に入れ鍵をかけた。鍵を抜き、清掃の女性探すためバックを小脇に抱え辺りをぐるりと見渡した。
探しに行こうと前を見ると清掃の女性は紙屑をほうきでちり取りにいれ、こちらに向かってきた。
真司は無造作に鍵を渡した。
清掃の女性は表情を変えずに受け取ると「今回のことは他言無用!」
聞き覚えのある声に思えたが甲高さがなかった。
むろん、小声でしかも押し殺した声だった。
清掃の女性は立ち去った。
真司もその場を去った。 振り返り「あの男は何物ですか?」と聞きたかったが『他言無用!』と行った声が今までと違った恐怖を生み、振り返ることが出来なかったのだ。
真司は現金を銀行へ入金しょうと再び地下街へ足を運んだ。既に9時になろうとしていた。
「流石にこんでるな!」混み具合を見て都会のラッシュは「やっぱり自分には合わないな」と思いながらATMを見つけるとそこに向かった。
入口のところの壁にもたれながら学生らしい少年が「参ったょ!大通りで人身事故だってサ!マジで!今から事故証明貰って電車で行くわ」と携帯で話している。