「い…いつのまに!?」
「たやすいことよ♪ガウ♪」
「ていうか、なんでそんなもん持ってたの?」
「さっきぶち殺したから♪」
明るく言うサイスだが、レンの顔はどんどん青くなっていく。
「というわけで…」
「おい!ち…ちょっと待てよ!」
サイスの横に、巨大な大砲が置かれている。
「いいから入れ」
グランは、強引にレンを大砲の中に押し込んだ。
「発射しま〜す♪」
大砲の導火線に、火がつけられた。
「ちなみに、坑道の中はもっと暑いよ♪」
この世のものとは思えない笑みをしながら、サイスはレンに言った。レンの背中に、冷たいものが走った。
「じゃ、頑張ってね〜☆」
その瞬間、大砲の球が発射された。球はレンだが…。
ヒュ〜………ドン!
頭から火山に突っ込んだレンは、その強烈な痛さと熱さで、のた打ち回っていた。しかし、そののた打ち回る地面も熱いため、すぐに飛び上がった。
ここでこの暑(熱)さじゃ……山頂はどんだけだよ…
心の中で、レンはそう思っていた。今レンがいる場所は、火山の二合目辺りである。
「ていうか…坑道ってどこにあんだよ〜!」
【もう少し上だ】
「うお!」
【なんだ?】
「いや、居たんだ…」