【居たんだってお前…腰に付いてんだぞ!?】
「悪い悪い…忘れてた☆」
【てめぇ…なんかあのサイスとかいう変態に似てきてるぞ…】
「マジで!?」
【マジで】
「気を付けないとな…」
【あぁ…ていうか早く坑道に行くぞ!】
「おう!確か上だったな」
【30mぐらいな】
レンは暑さに耐えながら、スイスイと山道を登っていく。
「ここらへんかな?」
【その通りだ…】
クザンによるとこの辺りに坑道の入口があるらしいのだが、それらしきものはどこにも見当たらない。
本当にあってんのか?
レンは、そう思っていた。クザンが、自信満々で言うから言われた通りにしたが、考えてみれば、その根拠は一つもないのだ。
【お前…俺を疑ってるな?】
ギクッ
【確かな根拠がない……そう思ってんだろ】
ギクギクッ
【ふっ…忘れたのか?俺が大地を操れるということを】
!
【陸に繋がってりゃぁ何でも分かるんだよ】
………
【でも入口はないよって思ってんのか?】
ギクギクギクッ
【馬鹿…よく考えてみろ……あの変態のことだ、そう簡単に入らせてくれる筈ねぇだろ】
「あっ…!」
【分かったか?……塞がれてんだよ!入口を!】