‡罪なる鼓動‡
いつからあなたは、私に冷たくなった?あぁ、私は貴方の胸に堕ちていってしまう…。
私は騎士の本当の姿を見た。騎士の正体は、ウ゛ァンパイヤだ。それでも騎士を嫌いには、なれなかった。
だが、騎士は私の事を血を捧げる人形
と言った。
それでも、騎士の傍にいれれば良かった。
でも何故?
静かに流れてくる
涙…。
どうしてこんなにもつらいのだろう?
「いっ、あぐぅ…」ジュル…
私は騎士に血を捧げていた。
ただ、意味もなく。二人だけの息の音だけが、部屋に響いていた。
窓越しに罪の行為をする二人がうつる。「もう、やめて…。」すると騎士は、私を突き飛ばした。
「もう、いらない。」騎士は、唇に付いた血を拭って部屋から出ていった。
私の心に潜む罪。
それを知ったら、私はどうなる?
乱れ狂う?
罪に溺れる?
自分を傷付ける?
どれにしても、騎士が大好きなのには、決して変わらない。
カタン…。
騎士は、一人でチェスをしていた。
「くそ…。」
騎士は、机を叩いた。心の中は、夢利の血を求めていた。
二人がしている事は罪?
ううん、そんな生ぬるいものじゃない。獣より恐ろしく、
薔薇より気高く、
キャンディより甘く、はかなく、美しい。 罪な儀式に二人は、溺れて、堕ちていゆく。
この鼓動を抑える事が出来るのなら、私の五感を止めて…。
続く…。