「やっぱり古本屋なんだ・・・」
私はそう呟くと 店の中を見回した。と その時
「治しに来たのかい?」
とゆう声が奥の方から聞こえてきた。
「え?・・・いえ 私は」
「そうか え〜と君は確か」
そう言いながら 店の店主が姿を現した。
店主はこの古本屋にピタリと似合う地味で人の良さそうなおじいさん。
何か思い出したように店の本に当たりを付け 出してはしまい出してはしまいしている。
「あの 私お客じゃ」
言いかけた時
「あったあった 随分とかかったね〜」
と言いながら本に積もったホコリをはらい 1冊の分厚い本を持ってこちらに近付いて来た。