夏が迫る
灼熱の太陽が
地表を焦がして
何もかもが
熱に浮かれる
どこへ逃げても
まとわりついてくる
湿気を孕んだ夏の風
人工的な
冷気にあてられて
この体
ひからびてゆくよ
祭りの騒乱は
遠く聞こえた
涼を求めて闇夜に潜み
気が付けば秋
祭りはとうに終わり
迫るようだった空も
高く、遠く…
そうして夏は
騒ぐだけ騒いで
知らぬ間にいなくなる
毎年、毎年やってくる
人騒がせな
祭りの主役