私はいつからか何かを隠して生きてきた。
それは、もちろん他人に話したくない内容もある。でもそれとは少し違う。
−本当の自分を−
小学校四年生の九月。全ての始まりだった。プルルル‥電話が鳴った。私の家電にはナンバーディスプレイが付いていたが知らない番号だった。『もしもし?』『プープープー』‥‥電話が切れた。間違いかな?始めはそう思っていた。だけど同じ番号から何度も無言電話がかかってきた。電話線を抜いて、なるのを防いだ。その頃から私の父と母の仲は悪くなっていった。口喧嘩は毎日。やがてあの電話の犯人は父の浮気相手と判明。はっきりした事は分からなかったが、父の車に乗ってたら、女が後ろについてきて、父が車を降り、女に何か話してるのを見た事がある。私が寝た後に毎晩喧嘩してるのを、私は布団の中で静かに聞いて泣いていた。多分あの頃が1番泣いてた時期だと思う。母には『あんな人と結婚しなきゃよかった』と言われたりした。だから私は親がいつ離婚するかと怯えていた。こんな夜もあった。
『今日父さんにバイバイするのよ。』母にいきなり言われた。ハッ‥‥?私はすぐに離婚するのだと察した。『嫌だ!!絶対に』私は何度も叫んだ。車に乗っていた時で数分して父が来たら言えと言うのだ。
そして父が来た。母が『早く言いなさい。』と促した。でも私は何も言わなかった。黙っていた。父さんがすきなだ。母さんがすきだ。二人に離れ離れになって欲しくない‥‥その日は何とか別れるまでにいかなかった。でも私の苦しみの日々はまだ続いた‥‥
どうして私が‥?
何で父さんと母さんは結婚したの?
こんな風に毎日何かに怯えて生きるなら
生まれてこなきゃ
よかった‥‥