「な〜に不思議な事じゃないさ 人は皆こうやって人生を綴っているんだよ」
店主はそう言いながら店の中の本達を見渡した。
「どうゆう事ですか?」
私の口から出た言葉は意外にも冷静だった。
どう考えたってこんな気持ちの悪い事受け入れられないはずなのに 私はとても素直な気持ちでコレについて聞きたいと思っていた。
「君は呼ばれたんだよ…私にね」
店主はそう言うと 今度は机の上に積まれた本の中からもう一冊似たようなのを取り出した。
そして私が持っている本を指差し
「ソレとコレは同じ物だ…但し 途中までだがね」
そう言うと意味ありげな笑みを浮かべ それを私の方へと差し出した。