螺旋階段を真ん中まで降りきったときに、異変はおきた。
「・・・・ん?」
頭に何か粉のようなものが降ってきた気がして、オーリュは足を止める。
「どうしたの?」
前を飛んでいたフィディルが振り返って首を傾げた。「・・・ぃや、」
なんでもない。とオーリュが再び階段を降りはじめたその時、
「・・・・っ!!!!!??」
まるで塔が、外から横殴りにでもあったかのように ぐゎんっ!! と揺れた。
「ぅ、わあぁっ!!!?」
まさに階段を降りようと片足を中に出していた状態だったオーリュは、その振動に耐え伐れず、肩を壁に勢いよくぶつけてから反動で螺旋階段の真ん中にぽっかりあいている穴に身体をほうり出された。
「ぅぇええええっ!!!??」嘘だろ!!??という叫びは絶叫にかわり、オーリュは高速で固い地面に接近していく。
「オーリュ!!!」
突然の事に驚きながらも、フィディルは自分の横をすごいスピードで落下していった赤眼の少年の名を叫んだ。
「くっ・・・・!!!」
間に合え!!!と願いながら、彼は風の魔術をオーリュにかける。
が、しかし、風はフィディルの言うことをまったく聞いてくれなかった。
(・・・・・っ!!!!??)
これは・・・・・っ、