虹かけ晴れる日の前に 4

神様の親戚  2008-07-19投稿
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翔「うそだろ…同姓同名!?いや、有り得ない…」

健太「あ!違うぜ?清水明日香(あすか)じゃなくて、清水明香(あきか)だから!!」

翔「あ、そうなんだ!…でも似過ぎだろ…」

健太「…まぁな」

翔「それでお前…俺をここに連れてきたくなかったのか…」

健太「……なぁ…どうしても翔は彼女の事忘れられないのか?」

翔「……」

健太「また、翔と馬鹿やったりしてぇからさぁ…俺。だから…」

翔「…」

健太「立ち直ったらでいいから、また遊ぼうぜ!!」




翔「…入れてくれん?」




健太「何に?」

翔「ここのサークルにだよ。」

健太「は!?だって…あの子には悪いけど…あんな名前似てたら、嫌でも思いだしちゃうだろ?」

翔「その方がいいだろ…また健太と笑って遊ぶには…」

健太「……」



翔「悪いけど俺は忘れるつもりはねぇ…大好きだから…。でも健太とは、また馬鹿やりてぇ…」








その日

部室で俺はサークルの皆に紹介された。

健太「えっと俺の友達の緒方翔です。今日から入るみたいなんで、仲良くしてやってください!」

翔「よろしくです。」








皆、俺の事を歓迎してくれた…。








でも…



紗衣「さっきはどうも!えっと私ともう一人のマネージャー紹介するね。この子は明香!」

明香「……。」


翔「…よろしく。」




そのまま明香はグラウンドに戻って行ってしまった…。







翔「なぁ…明香って子って人見知りなん?」




紗衣「……うんっ…ていうかね…」



翔「ん?」





健太「言ってなかったけど…明香ちゃん、声が出せないんだ。」



翔「え!?そうなん?」






(そっかぁ…)










俺はグラウンドに戻って行った彼女を見ていた…。




何となくだけど…



サッカーの試合を静かに見ている明香ちゃんの目が…






明日香と重なった…。





つづく

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