《よかった!!連絡ありがとう!!お見舞いは後日、行こうと思う。》
僕が彼女にメールを返信すると、彼女も直ぐに、こう返して来た。
《あたしもお見舞いは、少し後にしようと思ってる。行く時は一緒に行きましょう。所で今日は何か予定ある?!
会いたいんだけど。》
予想外な彼女のメールに、僕は正直、驚いたけれど、
ユキちゃんの手術が無事に成功した事によるお祝いをしよう!!みたいな気分で、
多分、僕も彼女も気分はとてもハイテンションだったに違いない。
僕も彼女も、会って話したいと思っている事に相違は無かったんだ。
* * * * * *
仕事が終わると、僕は数日ぶりに彼女の笑顔に会う事が出来た。
待ち合わせ場所には彼女一人で立っていた。
今日は車には乗って来なかったらしい。
『未來!!』
満面の笑みで、僕に向かって走って来る彼女。
『エリカちゃん!!』
僕達は、お互いにその後に続く筈の言葉を発する事もせず―\r
ただ、ほんの少しの時の流れを共有しているだけで―\r
まるで―\r
お互いに何を言いたいのかが分かり合えているかの様で―\r
それは―\r
何とも不思議な感覚だった。
『ユキちゃんが、昨日会った時に言っていたの。』
『何て?』
『“未來お兄ちゃんに見せてもらった“ひとりあやとり”を、ユキも教えてもらうんだ。”って。』
『うん。』
“あやとり”くらい、何時だって教えてあげるよ。
お見舞いに行って、
ユキちゃんが目覚めたらさ。
“よく頑張ったね”って、
早く言ってあげたい。
手術が成功して本当によかった。
本当に!!よかった!!