「ねぇ、ねぇ」
「今日ね、森君が死んじゃったの」
急に何を言い出すのかと思えば、 どうやら妹のクラスメイトが亡くなったらしい。
「そうか、それは悲しいねぇ。」
「うん‥でも……。」
「でも?」
「……森君…………、」
何か言いたそうだが、言葉が詰まって、上手く言い出せないのか、
妹はうつむいて、黙り込んでしまった。
「どした?」
「……………森君。」
「だから森君がどうしたの!?」
「あっ」、
「見てお兄ちゃん!!」
「???!」
妹は窓から身を乗り出し、 何かに向かって指を指している。
「ほらぁ!」
「何?どうしたの!?」
妹の指の先には、明らかにこっちを見ている、人間がいた。
「誰?。」
「もしかして……。」
「違うよ、お兄ちゃん。」
「え?」
「森君のお父さんだよ。」
つづく