熱帯魚?

 2008-07-21投稿
閲覧数[125] 良い投票[0] 悪い投票[0]

智宏とは、2年間付き合った。
高校生活の思い出は、桜にとって、智宏一色だった。

なのになぜ、あの時智宏と別れてしまったのだろう・・・。



智宏は、付き合うにつれて、束縛するようになった。
私がクラスの男子と話していただけで、浮気を疑われ…、ポケベルをチェックされた。
朝も帰りも、いつも一緒だった。
私も、それが幸せだと思ってた。
けどだんだんと智宏という存在が、「好き」と思う気持ち以上に「重荷」になってしまったのだと、今ではそう思う。

私は智宏にずっと地元の大学へ進学すると嘘をついていた。
でも本当は、地元を離れて遠くの大学への進学が決まっていた。

私は智宏に何も言わず…

消えたのだ。


サイテーな女。




それから私は、私のことを誰も知らない世界にいた。
彼氏は…作らなかった。いや、作れなかった。

いつも智宏のことが頭の片隅にあった。嫌いで別れた訳ではなかった。

ただ、ちょっとだけ、ちょっとだけ、2人の歯車が狂ってしまったんだ。


そして私は、抜け殻のような大学4年間を過ごした。その町で、某企業に就職した。


高校を卒業してから、智宏から連絡が来ることは…なかった。



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 雲 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ