四季慕情

一月  2008-07-22投稿
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花びら舞散る
君の面影
春は遠く夢と霞んで

巡る季節
僕は独りで
青い空に願いを託した


振り止まない雨
濡れた窓硝子に光る雫
白い花弁が窓を飾る
君の髪飾りを思い出した

幾つも幾つも時は巡り
二人の残像も色褪せて
朽ちるままの僕とは違い
思い出は輝きを強めてく

どうして君はいないのだろう
隣にいることが当たり前で
今は温もりが失せた二人掛けのソファ
右側だけが冷えている


花火が舞散る
君の面影
夏の気配が掻消していく

どんな人でも
君じゃなければ
僕にはいないのと同じなんだ


恋路は尽きず
果てのない迷宮
引き裂かれる心
それでも君が恋しい

暗闇の中で
かじかんだ僕には
君がくれる胸の痛みだけが
唯一の生きる証


花びら舞散る
君の面影
春は遠く君を連れ去って

降り積もる冬
僕は独り
過去に埋もれて涙零した


願いかければ
届くだろうか
夜空に煌めく星と花火

赤く色付く
君の思い出
僕だけ独り枯れて舞散る



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