エリザベスドール(2)

ぐうりんぼ  2008-07-23投稿
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ルークが通うL市内のウルトン高校…、

「よーォ、ルーク!
お前この頃、何だか楽しそうじゃねえか?
何かイイ事でも、あったか?」

友人のジミーが話しかけて来た。

「いや、別にないけど」

「ウソをつけ!
いつも不機嫌なお前が上機嫌なんて、珍しいじゃねえか!」

「珍しいかな?」

「何があった?
彼女でも出来たか?
…んな事はねーよな?
お前に女なんて縁がないしよ」

「…」

内心、カチンと来たルーク。

今のところ、女の子と付き合う事には興味はないけど…

─縁がない─

頭ごなしにこう、言われてしまうと、カチンと来てしまう。

でも怒らず、苦笑い。

「え? まさか本当に彼女、出来たのか?」

「うん、まあね」

「やったじゃねえか!」とジミーは大喜び。

相手の女の子について色々と聞く聞く。

この男、やたら口が軽くて(場を盛り上げるのが結構、上手い)、ルークの事をベラベラと回りに言いふらして行った。

だが、ジミーが言った事は誰も信用しない。

「内気で臆病なルークに、彼女なんて出来るハズねえだろう」

こう言うのは、クラス仲間で意地悪なディック。

その相棒で太っちょのティムがルークに質問して来る。

「おいルーク、本当にオメェに彼女出来たのかよ?」

「本当だよ、信用してくれないの?」

「当たりメェ前だろう? 誰が信用するか」

「ウソじゃあないって」

「だったらよう、その…エリザベスとか言う彼女に会わせろよ。
そしたら信用してやる」

「イイよ。じゃあ今夜、ウチで」

この夜、ルークは自宅でエリザベスをジミーやディック、ティムに紹介した。

自慢の美しい彼女を見せられた3人の反応は…、

「だろうと思ったぜ」
とまあ、皆がっかり。

ディックが文句を言う。

「お前、俺たちをからかっているのか!?
なーんなんだよアレ、ただの人形じゃねえか!」

「僕は別に、人間の女の子とは言ってなかったけど…」

「ふざけんじゃねえ!」
とディックはルークの頭を拳でゴツン!

3人は呆れ顔で帰ってしまった。


つづく



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