僕は君の未来を永遠(トワ)に。<52>

麻呂  2008-07-25投稿
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『ねぇ、未來?!』


『なに?!』



『さっきは何を言おうとしたの?!』



彼女は、また僕の目をじっと見つめた。


テーブルを挟んで向かい合っている僕の目には、彼女の瞳だけが映っている。



あれだけ、意を決して、言おうとしていた言葉が、また僕の胸の中に逃げ込んでしまった。



『ううん。何を言おうとしたか忘れちゃった。忘れる位だから、別に大した事じゃないんだ。』





言えなかった――



やっぱり僕は、意気地無し――



でも、何故か変な気分。



彼女がパートナーと別れたと聞かされても――



何故か僕の心は晴れなかった――



チャンスが回って来たと素直に喜べないのも――



やっぱり僕は意気地無し――





『未來を好きになればよかった。』





そう言って笑った彼女を見て僕は、



複雑な思いを抱いたまま――



彼女との楽しい時間を過ごしていた――



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