薫〜かおる
両親と二歳下の妹との四人家族。
薫は両親にとっては遅くに産まれた待望の子供であった。
その頃、父親は独立してまもなくその仕事に母親も子育てしながら父親の会社を手伝うという貧しい生活の状態。
後に妹(美優)が産まれ数年後、薫は幼稚園に入園。
薫は友達が上手く出来なかったのだ。
コミュニケーションの取り方が解らない。
休み時間は他の園児達は外で元気よく駆け回る。かたや薫は一人で室内で積木との遊び。
それを見た先生は薫に相手をしてあげる。
ものごころついて薫にとっての初めての『おともだち』とは幼稚園の先生であった。
遠足でも薫は一人でお弁当を広げ母親の手作りの小さいウサギのぬいぐるみを前に置きお弁当を食べさせてあげてる。
先生が加わり三人でお昼ご飯。薫は友達がいなくてもウサギのぬいぐるみと先生がいて楽しいと両親に何度も話す。
それを聞いた母親は嬉しい反面、後悔と不安があった。
(薫がものごころついて、すぐ美優が産まれ会社と二女の子育てで公園に連れて行ったり同世代の子供とのコミュニケーションを与えてあげられなかった事…。)
そして、地味で目立たない薫が年長に上がって訪れたのは…?
つづく。