守護神6

雷覇  2008-07-27投稿
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風音が家に着き、自室に戻ったのと同時刻、蓮は風音家近くの人目のない路地にいた。
「八人……いや、もっとか………」蓮の周りには、俗に言う不良達が多数いた。そして、明らかに蓮を狙っていた。
俺としては関わらずにいたいけど、仕事だしな。そう思い、声を出した。「所謂、恐喝ってやつですか?出来れば見逃してもらいたいん……ッ!!」 瞬間、蓮の後ろから一人の不良が鉄パイプで殴りかかってきた。が、辛うじて蓮は避けた。
「やはり、前の守護者とは腕が違うようだ」不良達の恐らく仕切っている奴が呟いた。
「成る程、あんたらが風音の守護者をやったんだな」その呟きを聞いていたかのように、蓮は応えた。
同時に三人が蓮に襲い掛かった。しかし、また蓮は避けた。しかも、明らかにまぐれではなく、全てをかわしていた。
恐らく、最近この辺りを仕切り始めた不良達なのだろう、しかし、この程度で守護者がやられるはずはない。多数とは言え、一流の守護者が不良達にやられるなんて笑い話もいいとこだ。そう思い、蓮は「罠か……」と呟いた。恐らく何かを隠しているな…奴らの目的から察するに俺の機能停止を狙っているのだろう。
奴らの目的は以前に風音の守護者を襲ったこととこの人数から考えると、誘拐が打倒だろう。それも計画的なものだな。
まあ、いい。こいつらは恐らく、あいつらとの接点は白だな。なら、後はどう片付けるかだ。罠なんかどうでもいい……
この結論までに達するのにおよそ5秒。そして、蓮は構えをとった。身体は斜めに、中心は正面に、足は左足を前に出し、手は左手を前に突き出し、右手は矢を引くかのように何かを溜めるように握り拳を作った。「無闘流……白啼!」蓮は吠えた。刹那、まさに一瞬、蓮は瞬時に相手の懐に飛び、その勢いを持って溜めた拳を放った。一撃…ただそれだけであり、相手は気絶した。不良達はこれだけで悟ったのだろう、前の守護者には効果があった動きを封じる結界の罠はこの男には通用しないということを。



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