鏡ごしの自分。

りえ  2008-07-27投稿
閲覧数[270] 良い投票[0] 悪い投票[0]

だれもいない学校のトイレで笑ってる自分を
鏡ごしでみた。
その瞬間涙がこぼれた。
笑ってる自分が憎かった。


心隠して笑ってるのが手にとるようにわかる。

どんどん鼻が真っ赤になっていく。


さっき触られたほっぺを触ってみた。
そうやって、カレの手の温もりを自分で消した。

さっき彼が握った私のシャーペンや消しゴム、タオルも全部いらないって思った。

あの場から早く抜け出したかったのに、うそつきの自分が、笑顔で彼に構ってた。



涙で自分の姿が見えなくなる。




彼のこと、忘れたはずなのに、諦めたはずなのに、近くにきたり話しかけられたり、前みたいに構ったりされたら、すごく苛立つ自分がいる。

彼はただ、友達を続けてくれているだけなのに…。


友達なのが1番つらい。
関わることがつらい。
こんなにもそばで、彼の幸せを見せつけられるのがつらい。
それなのに笑顔でいることがすごくつらい。


走馬灯のように脳裏をよぎる。
私たちが始まった場面。

「元カノのことふっ切れてから告白しようと思ってた。」

「昨日元カノと会ったけど、もう大丈夫だった。りえちゃんのおかげ。ありがとう☆好きだよ。」



同じフレーズを、新しいコにも言ったのかな?




友達の声が聞こえた。
その瞬間、鏡ごしの自分が笑った。


涙が瞬時に消えた。


また、うそつきの自分で、私の近くにくる彼と接していた。

「どうかした?元気ないよ?」

「元気だよ?」

どうやら、卒業までうそつきの自分が続きそうだ。

i-mobile
i-mobile

投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 りえ 」さんの小説

もっと見る

恋愛の新着小説

もっと見る

[PR]
オーガニックハーブで
女子力UP↑↑


▲ページトップ