あなたを愛しています
勇気がなかった
自信がなかった
愛するということ、あの時俺にそんなことは分からなかった
去年の冬、俺には付き合っている人がいた。
あと3ヶ月で高校も卒業。
高校生活になんの不満もなく楽しく過ごしていた。
彼女とは2年の時に同じクラスになって徐々に仲良くなり、その年の夏祭りに誘われた。
特に断る理由もなく一緒に行くことになった
夏祭り当日、30分遅れて行った俺は浴衣姿の彼女を見つけた。
学校でも人気なだけにカワイイ…
なんで俺を誘ったんだろう?
彼女に急かされ花火が上がる会場に向かう。
いつものように内容の薄い俺の話にも愛想よく笑ってくれる彼女。
花火が上がってる最中彼女が、「終わったら海に行きたい」って
「花火きれいだったね」
「そうだね」
あまり興味ない俺はこんな態度。
「付き合ってください」
やっぱりそうきたか。
これも特に断る理由もないから、
「うん」
って答えた。
彼女は顔を真っ赤にして、
「よかった。」
相当俺のこと好きなように見えた。
「で、なんで俺を海に連れてきたの?」