人形千喜と依代 第一章☆糸操家(つらあやけ)[1-15]

RIE  2008-07-29投稿
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「秀は、俺の兄貴」
「……………………………………………はいっ?」
「初めまして、龍太郎の双子の兄です」
「……………………双子の兄?」
「うん、そうだよ」
「…………………」
依代はやおら龍太郎を指指すと、「この人の?」と聞き返した。
「うん、そこの『ちぇけらっちょ?』って言ってそうな恐いお兄ちゃんの兄です」
「…………?」
うわぁー、と依代は内心で声を上げた。
この顔と服装で『チェケラッチョ?』はないだろう?イメージがた崩れだ。
「おい、こら秀?引いてるじゃねぇか」
「あれ?駄目だった?僕が『ちぇけらっちょ』って言っちゃ駄目だった?」
「似合わねぇよ、はっきり言って」
「………の前に全っ然似てない?」
依代は言った。いくらなんでもそりゃないだろう?
「似てないって言われちったよ、秀」
「まぁ、そりゃあそうだろうね。僕達、ニ卵双生児だし」
秀太郎が肩をすくめた。
「双子だからって、必ずしも外見から何までそっくりとは限らないよ。もしそうだったら、クローン人間か、一卵双生児だね。でも一卵双生児の場合でも、性格まで一緒というのはあまりないけどね」「わりぃな、秀は一度熱弁しはじめるとなかなか終わらねぇんだよ」
龍太郎が秀太郎の頭をつっつきながら言った。
「だが俺よりかは頼りになるぜ。何か困った時とかは、俺か秀に聞けよ?」
そう言って親指を立ててみせる龍太郎。
そこへ、ダミ声の叱責が飛んだ。

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