Ticket ?

あいな  2008-07-30投稿
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貴方の表情に一喜一憂してしまう。
こんなに溺れたのは初めてかも。

それほど大好きなんです。


〜Ticket ?〜


『はぁ、はぁ、はぁ』

いつ振りだろう、こんなに必死に走ったのは。


「あれ?」


振り向くと、やっぱり彼がいた。

「また、会いに来てくれたんですね。」

そのはにかんだ笑顔。
調子が狂う。


落ち着いて。
落ち着いて。
落ち着いて。


『そうです。…そうなんです……。』

言いたいことがありすぎて、想いが膨らみすぎて……



私は、泣いていた。



「あ、えっと。ど、どうしたんですか?」

彼は初めて慌てた姿を見せた。

『貴方を…名前も知らない貴方を……こんなに、こんなに好きになってしまうなんて…思ってもみなくて……。』


「それは………」


まただ。

…いや、今度こそ。
ハッキリとフラれてしまう。
どうしよう。どうしよう。


やっぱり私は走り出していた。


「えっちょっと待って下さい!ねぇ、待って!!」


私の足はピタリと止まった。

初めて聞いた、大きな声。


「はぁ、はぁ、はぁ」

彼は肩を上下に動かしながら、近づいてきた。

…どうしよう、終わってしまう。
失恋がついに、決定する。



終わった。



「好きって言ってくれたこと、凄く嬉しかったです。今日も。もちろん、この前も。…でも。」


さよなら、あたしの恋。

何となくが生んだ恋も、もう少しで……


NEXT...

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