僕は、料理をするためにキッチンにいた。皆の分もあるかと不安だった。しかし、冷蔵庫にはギッシリ詰まっていた。『これだけ、あれば足りるかな。一応念のために…』と思い、食材を全て調べた。すると…今日の為に買っておいたものらしく、どれも大丈夫そうだ…料理を作ってる途中で大学の友達が来た。「あれ?何してるの?」と聞いてきたので呆れぎみに「見れば分かるでしょ」と言ってやった。「冗談だってば!俺もお腹が空いてたからちょうどいいや」と言ってる友達にすぐに出来るから呼んでくるように頼んだ。
皆がおりてきた時にちょうど料理も出来上がった…僕たちは雑談をしながら食事をした。一人だけ足りない気がした…トイレか何かかなと気にも止めなかった。皆、食事が終わり片付けを始めている。僕が全部やっとくからと皆を先に部屋へ戻した。片付けが終わって僕も部屋に戻ろうとした時に小蜘蛛が一匹這っていた…『古い造りの館だから当たり前かな』と思っていた…その瞬間に微かな断末魔が聞こえたような気がした。僕は『小蜘蛛』の事が気になっていたので通った後を追うことにした。