或る土曜日、ルークはジミーから女の子を紹介される事を聞かされた。
でもルークは、女の子と会う気なんて毛頭無い。
「まあまあ、そう言うなって! 一度会ってみろよ、きっとお前は気に入ると思うぜ!」
ジミーはルークを半ば強引に中庭へ連れて行く。
「どんなコなの?
可愛いコだったりして」
「ああ、すっげえ可愛いコだぜ!」
女の子はジミーと約束して先に来ていた。
「!」
その女の子にルークの目が釘付けとなった。
サラサラとした長い髪の可愛いコである。
「ハーイ」
挨拶した女の子。
お互いジッと見つめ合う。
「ぼ、僕はルーク・ハリー。君の名前は?」
「キャサリン・ロバーツよ」
笑顔がサイコーだ。
「は、初めて見る顔だね。
どこのクラスだったかなァ?」
「2年B組」
「ヘェ!」
驚くルーク。
─こんな可愛いコが隣にいたなんて!─
ルークはキャサリンを前に?が熱くなった。
生身の異性に熱い思いが込み上げて来たのはルークにとっては初めての経験だ。
「悪くないぜ、この2人。丁度イイ、カップルだな」
ディックもティムも、2人の様子を見ていた。
「だろう? どうやらこれで、アイツはまともな男になるハズだ」
ジミーは目的が達成出来て満足していた。
次の日、キャサリンは初めてルークの自宅に遊びに訪れた。
「うわあ凄ーい!
こんなにイッパイ!」
自室に飾られている人形の多さにキャサリンはビックリ!
「全部、コレクションで集めた年代物の貴重な人形なんだ」
ちょっぴり自慢気のルーク。
この時既に、エリザベスの姿はなかった。
キャサリンが来る前に、物置に隠しているからだ。
等身大の人形がこの部屋に置かれているなんて、キャサリンは知る由も無い。
しばらくの間、2人は会話に夢中になった。
その様子をエリザベスは物置は扉の隙間から覗き見していた。
視線はキャサリンに向けられている。
2人がキスした時は、怒りに打ち震える。
この後、2人は出かけ始めた。エリザベスは窓のカーテンをめくって2人の様子を見ていた。
つづく