未設定ー20ーキミらの一人、現る

未伊子  2008-08-01投稿
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相変わらず雨はやまない、やむ気配もナィ。
未伊子さんとだっこされたチビろぉ〜、創は雨に濡れながら駐車場へ急いだ。
「布団濡れましたかね〜?」
創が心配そうだ。この雨では完璧に乾かしても、結果は変わらないだろう。未伊子さんが布団をカバーするモノでも準備していれば別だが。そこまで気の回る性格でもナィ。
かなりな適当、すべてにおいて行き当たりばったりな性格なので、この布団に関しても明日の天気次第では大変な事態が起こりかねナィ。
のだが何故か、こういう時には天気も味方してくれるという、そう考えている未伊子さんなので心配なさそうだ。
「雨が長く続いてるから、明日辺りまた晴れるけん、よかよ!」
「本当すっか?ならもともとコインランドリーに来なくてもよかったちゃ、なかですか?そんなテキトーな」
「創がコインランドリーに来るくらいやもん、天気がビックリしてさ。予報を変えるから心配しとらんもん!」
バタバタとチビろぉ〜を車に乗せると、洗濯物が入ったカゴを運んで未伊子さんは車に乗りこむ。
「いろいろとお世話になりました。じゃ明日ね」
その言葉を残して、未伊子さんは去っていく。雨にうたれながら、何故か呆然としてしまった創だった。

家路について、未伊子さんがゆっくりホッとしたのは深夜1時すぎ。チビろぉ〜を自分の布団に寝かせ、その横に窮屈そうに寝転んだ。
隆也さんはスウスウと寝息をたてて眠っている。
ようやく携帯を触る未伊子さん、〈メール件数・15〉と表示されていた。

16:35
ーカツミですー

すこし遅れましたが迎えに来ました!どこにいますか?


17:05
ーカツミですー

あの〜貴女を待っているんですが、返事下さい!


17:36
ーカツミですー

待ちぼうけです、どうしたんでしょうか?今日会うのはダメでしょうか?


未伊子さんは3つ目を見て呆れてしまう。
(行くとか行かないとか返事してないやろ〜、なのに待ているなんてホストってヒマなんか?)
(アホかい、コイツはちと頭の回転の鈍いダメ系なんやな。)
(お笑いタレントのヒロシとか狩野英孝のたぐいの冴えないイモ系だよ!
目黒駅に待ちぼうけなヒロシが辺りをキョロキョロ見回しているのが見える〜)何故か笑いがこみ上げてくる未伊子さんだった。


《ー続くー》



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