「こんなもん」

にしむら珈琲  2008-08-01投稿
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「…あの、……付き合って下さい。 私と。」


「え?」
突然過ぎて、理解出来ない。まず何故、自分なのかがわからない。

「おれ?」

口を結んだまま頷く幸子。照れた様子で、うつむく姿が、何故か可愛くない。

「付き合うってゆうのは、あれ?、恋人ってゆうかなんていうか…」

「そう」

「あそうなの?」

すると幸子は僕の肩を、割と痛さが残る強さで、叩き、腹を抱える程に笑い出した。

「貴文くん、ちょ〜ウケるぅ、告ったんだから恋人に決まってんじゃーん!」

鬱陶しい。

「あ、そうだよね」

「……うん」
待っている。
一番良い顔であろう角度で、僕を見ている。
ああ‥
なんか、


なんかめんどくさ〜い。



「ねぇ、どうなのよ。」

「あぁ」

「あぁって何よ」

「あぁ」

「OKって事?」

「あぁ」

「ほんとに?まじで?」

「…………」

「え、でも嘘っぽいんだけど」

「あぁ」

「どっちよ!!」



「さあ」



ジリリリリっ!ジリリリリっ!



「ん〜……」

「たかし起こしてぇー、幼稚園遅れちゃう」





「…………はいはい‥」


終わり。

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