昔 親に冗談で大学生になったら一人暮らししたいと言って 真剣に怒られた事があった。
うちの両親は晩婚だった為 既に還暦近い。
そんな彼らに対し私は いつも良い子でいる事を選んでいた。
あの時も・・・。
優太は近くのベンチにゆっくりと腰をおろした。
寒そうに背中を丸め さっき買った缶コーヒーで両手を暖めている。
やはりあの時と同じだ。
そして私も優太の横に腰を掛けて言ったんだ・・・あの時「やっぱ行けない」ってね。
私はまた あの店主の言葉を思い出していた。
「君の思うようにすれば良いんだ」
「私の思うように・・・」
私はそう呟くと 優太の隣に腰をおろした。