ーはじめにー
ここからは受け取ったメールと、そこにそれを読んだ未伊子さんの気持ちとが交互に表されます。
()の中が未伊子さんの気持ちでありメールとして送られてきたモノではありません。ご理解頂き読んでもらえたら、嬉しいデス。
〈キミは誰?ーカツミですーなのか?〉
18:02
ーカツミですー
都合悪かったのでしょうか?もう駅を出ます。食事、別な人とします(-.-;)
(勝手にすればイイっちゃん、そんな相手おるなら返事しないワタシのコトなんか気にしなくてよか、やん)
19:29
ーカツミですー
僕はダメな相手にされない存在でしょうか?僕はキモいですか?
(もちろんキミが悪いわけでナィ。がホストはキモい、しかもヒロシなんやろ〜)
カツミ=ヒロシという決めつけは未伊子さんの思いこみであるコトを、かさねて言っておく。が、しばらくその勘違いは続くのだ。
20:45
ーカツミですー
無視ですか?
(はい、当然デス。その時間にメール見る余裕ナィし、ね)
21:38
ーカツミですー
全然、仕事やる気がでない(>_<)
貴女のせいです
(ワタシのせいにするな〜、どんな仕事にせよヤルからには根性出せよ。まったく若いヤツは…)
未伊子さんの頭の中では〈カツミ=ヒロシ系の新人〉になってゆくのだった。
22:46
ーカツミですー
明日はヒマですか?どっか遊びに行きませんか?
(懲りないヤツだな〜、行かん。
つうか仕事しろ!
ワタシが店のオーナーなら携帯やらメールばっかしするヤツは、すぐクビだよ!
つうかワタシ、酒も飲めんのに経営の話してるし。は、は)
22:51
ーカツミですー
温泉とかどうです?好きですよね。いきなりですかね?
(キミは送る相手、間違えますし!バカやな〜そろそろ気づけってば)
23:11
☆アユム☆ー
役者を目指して、夢を持って上京中。
まだお友達がいません。あなたとは住む所も近いし、メル友からはじめませんか?
(アユム?名前変えたって、同じなの。キミはーカツミですーやろうが)
00:12
ーカツミですー
伊香保温泉は?どうです。
仕事中、だけどワクワクします!
(マジ、仕事しろ!一人二役するくらいなら。
それとも、よっぽとヒマなホストクラブなのかい?)
《ー続くー》
メールは続くのだが次の回ー22ーまで待ってください。