道はまっすぐ地平線の向こう側まで伸びていた。僕は車が来るのを待っていた。辺りには人もいなければ、建物1つない。風が吹くたびに細かい砂が舞った。車が来る気配はまったくなかった。僕は地面に座り、最後の煙草に火をつけた。そして肺の奥まで煙を吸い込んだ。
さて、このまま車が来なかったらどうする?飢え死に?そんなのはごめんだね。さあ考えるんだ。
そのとき僕の目の前に1台のトラックがとまった。
「乗ってくか」ドライバーがどなった。
「助かるよ」僕は心の底からホッとした。
「どこまで?」
「ニューバージニア」
トラックは走りだした。