「付き合えないって思ったの。」
そんなに何度も言わなくてもいいのに。
わかったよ。付き合えないのね。はいはい。
「でもね、今日気付いたの。」
あっそ。気付いたのですか。何にですか。付き合えないってですか?
「あなたをずっと探してた。あなたにずっと会いたかった。」
あっそ。そんなことに気付いたのですか…って?
「へ?」
声にならない声だった。でも、聞き返さずにはいられなかった。
「私は、あなたが好きだって。本当に好きなんだって気付いたの。」
何言っているんだ?
聞き間違えか?
えっ?別れ話じゃなかったの?
言葉が出ない。
「ダメかな?」
心配そうに、顔を覗き込む山下さん。
「ダメなわけないじゃん。今からが本当のスタートだね。二人の。」
安心したのか、涙ぐむ山下さんを見ながら、止めていた気持ちのブレーキを解除した。気持ちが溢れ出す。
何もダメな理由なんてない。そう、何もない。
ただ二人とも、たまたま性別が同じだけ。本当にたまたま。。。