双子
それゆえに
こうも惹かれ合うのか
でも分かるのは
許されない
と言う現実
「愛してる…」
「…」
どんなに愛の言葉を言っても聞き入れてくれない。
愛してると繰り返し言い続けると、双子の兄が悲しそうに微笑み、その笑顔で言葉が詰まり、途中で止める。
「………ごめんなさい」
涙目を隠す為にうつ向くと、毎回優しく頭をなでてくれる。
困らせたくない。
傷付けたくない。
あきらめ…ないと…
でも心は思い通りにならない…
「──……愛してるの。ごめんなさい…」
早くこの感情を捨てないといけない。
分かってるのに…
自分ではどうする事も出来ないほど
深く愛している
双子と言う絆を呪うくらい
どうしようも無い感情
でも
互いの道は同じでは無い…
「もう…傍にいて欲しくない。私を愛してくれないなら優しくしないで…秋」
「……冬が…それを願うなら…」
そう言い
兄、秋は私の前から消えた…
私に優しすぎた兄は
最後に私に手紙を残していた
愛していると…
書いた手紙を