12月に入って…、
ロバーツ家の自宅ではクリスマスツリーの飾り付けが行われていた。
家族と一緒に飾り付けをするキャサリン。
恋人が出来て、今はハッピーな気分?
一緒に飾り付けをする父親のマルスがルークの事を色々と質問した。
母親のマーベラと同じように、ルークを好意的に思っているのだ。
「たまには、ウチに連れて来たらどうだ?」
「イイの?」
「構わないサ。
一緒に食事でもしたいよ」
「きっと彼、喜ぶわ」
この夜の家族の団らんでは、ルーク・ハリーや学校の話題に話しが盛り上がった。
ツリーの飾り付けは深夜近くになって、やっと終わった。
寝間着に着替えたキャサリンは寝ようと、自分の部屋に向かった。
2階への階段を上がった時、冷たい風が吹いて来て体が震えた。
廊下の窓が開いていて、冷たい風と雪が吹き込んでいる。
外は吹雪である。
─うう、寒い!─
キャサリンは慌てて窓を閉め、自分の部屋に向かう。
部屋のドアを開けた時、違和感を感じた。
何故か床の絨毯に、雪が散らばっている。
急いで電気をつけ、部屋の中を見回す。
椅子に腰掛けている見知らぬ人物にキャサリンは仰天!
「誰!?」
雪まみれの怪しげな人物は立ち上がりキャサリンの方に振り向いた。
キャサリンは目を見開いて、立ちすくむ。
フリルの付いた長めのスカートのドレス風の衣装を身に着け、帽子を被った女の子…。
キャサリンの目に映ったのは、女の子の姿をした等身大の人形である。
「キャサリン…ロバーツ」
「人形が…、喋った!」
「ワタシハ、エリザベス。ルーク・ハリー…ノ…コイビト」
「る、ルークの恋人!?」
キャサリンは自分の耳を疑った。
「ルーク二…チカヅカナイデ…」
「何なのよアナタ!?」
「チカヅカナイデ…、サモナイト…オマエヲ…コロス」
後退りするキャサリンに歩み寄るエリザベス。
つづく