カーニバル!√2

四十万  2005-11-05投稿
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『こ―らB部隊―A―隊どうぞ』
古ぼけた無線機からざあざあと音がなる。墓石の裏に隠れる警察の姿をした男は、無線機を口に押しつけるようにして低く唸った。
「こちらA部隊、目標未だ現れません」また無線機が嫌な音を鳴らす。
『ば―か野郎。待って―いで探せ!―ルベロ―は必ずど―かにい――ずだ!』男はF部隊からの怒鳴り声を地面に無線機を突っ込む事でやり過ごす。
『こ―らC部隊、慎重に行動しな―と奴に気付か―る』
『こち―はE部隊、隊員一人が行―不明――った』
「こちらA部隊、電波が悪くて聞こえない」警官は無線機を口に押しつけたまま、片手で銃を手にとる。無線機ごしに、げきてつを起こす重い音が一斉に聞こえた。
『たっ助―てくれ!アイツだっ!奴が…奴がっ―-』E部隊からの連絡が途切れた。
『E部隊からコード受信…―-全滅です―-』気まずさの滲む声が響いた。緊張感が高まった時、唐突に静寂を引き裂く爆発音が墓地に轟いた。炎が上がったのは3か所。あの規模の爆発での生存率はゼロに等しいだろう。男はACD部隊の全滅を確認すると立ち上がった。両手の白い手袋と上着を脱ぎ捨て、隙のないよう銃を構え直して歩き出す。
『こっこちらF部隊!そっちは無事かっ』
「えぇ。そちらに向かってます。合流しましょう」
男はきれた弾丸を補充しながら言った。
→ツヅク



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