「俺が話したことわかってくれたんじゃないの?無責任に産んでも辛いだけだよ。言っても伝わらないなら好きにしたら。」
私は独りぼっちだった。それから私は攻めるように彼に「殺せばいいんでしょ。でも今日行った病院はやってくれないって。やってくれる病院があったら行くから探してきて。」
次の日から彼は必死に電話で病院を探し始めた。
そして3日後に一つの病院を指定してきた。
また一人で行くと「もう中絶できるかギリギリですからすぐ手術の日を決めましょう。リスクが高いので2泊3日の入院が必要です。方法も陣発を薬で起こして子宮を広げて子どもを出すので出産と同じ形で同じ費用を頂くことになります。」
「…わかりました。」
「後、お子さんが大きいので埋葬して死産届けが必要になりますから。手術の後で業者を呼ぶので手続きしてください。」
手術が5日後に決定した。彼の仕事はピークに忙しかった。帰りも大抵終電でほとんど会話がなくなっていたが、夜中泣いている私に気付くと頭をなでてくれた。