それからの私は彼に会えば攻めることしかしなかった。早く別れればよかったのにそれでもまだ一人で歩く勇気が私になかった。 それからひと月くらい経った頃から週末は実家に帰ると不在にすることが多くなった。
頻繁に電話で外に出ることが多くなり女ができたとすぐにわかった。
問いつめると地元の女と付き合っていると言われた。
そこで終わりにしていればよかったのに結局彼は戻ってきてそれから3年も続いた。どこかでまだ彼との子どもを産むんだと思っていたのだ。
私の中で本当の別れはないと思っていた。
彼は仕事の関係で引っ越しても私は毎日通っていた。終電がなくなればタクシーを使ってでも帰り一緒にいたかった。
でも喧嘩は増えていた。
それは大好きだからなんだよ。
あの頃はうまく伝えられなかったけど私が想っているくらいあなたに想ってほしくて…夕飯を作って待ってて遅くなるって言われれば悲しくて…。今日はデートって約束してて友達の約束が入れば悲しくて…。いつもあなたを攻めてしまったね。大事にされたくて苦しい思いをぶつけて勝手だった。
だから…だからね、去年の別れは辛かったんだよ。
大好きな時に言われたあの言葉が…。