さっきからずっとケータイが鳴っている。
着信中【店長】
私は電話に出ず、ポイっとベッドの上に投げた。
ハァ…
溜息をつきながらソファーに座り、ソレを口にくわえ火をつける。
やっと味わえる…
深く吸って目を閉じ、煙が身体中に行き渡るように息を止める。
口の中に独特の苦味が広がっている。
フーっと煙をはきだし、しばらくすると身体がフワフワしてきた。
窓から入ってくる風があまりにも気持ち良くて、一瞬我を忘れる。
キッチンに行って冷凍庫からストロベリー味のアイスを取って食べる。
私はこの魔法のハッパを吸う時、必ずストロベリーアイスを食べる。
父がそうしてたように…
そーいえばケータイ鳴ってたな…
思い出しケータイを取りに行って画面見る。
【着信15件】
もちろん全部店長だった。
すぐにかけ直す。
店長「もしもし?!」
でるの早過ぎやろ…
『出るの早いわ!どーしたん?』
店長「やっと繋がった〜!!何やってたんや?!」
『ちょっと色々…それより何?!』
店長「ミユ、またハッパやってたんか?!もう辞めろ…それより、明日からほんまに出勤してくれるんか?」
『…うん。一年もひきこもってたんやもん。そろそろ仕事せなあかんわ!』
店長「ほんまに大丈夫か?まぁ店としてはお前が戻ってきてくれるのはめっちゃありがたいよ!」
『明日からまた頑張るからよろしくね!ついでに時給もあげて☆』
店長「考えとくわ。ほな明日から頼むわ!アイカとリオもお前が戻ってくるの楽しみにしてるわ」
『ほんまに?あ、明日村上会長と同伴やから』
店長「さすがうちのNo.1やな!それじゃあ明日な〜!」
『は〜い!気合い入れて行くわ!』
店長「そーいや、今日お父さんの命日やな…」
『うん…ほんま一年早いわ』
店長「久々に外出るし不安やろうけど、サポートするから何でも頼ってこいよ!」
『頼りにしてます!じゃあね!』
私の名前はミユ。
20歳で職業はキャバ嬢。Club Dearというキャバクラで働いている。
一年前、最愛の父が突然亡くなった…
続く