君が突然言った
好きだから
の一言で
僕の中の何かが変わったのを感じた
まるで世界が色付くような
より鮮明になるような
そんな感じだ
僕には彼女がいたが
君のことがどうしても頭から離れなくなって
なんだか複雑な気持ちになっていた
デートの時だって…
どこみてるの?あたしの話聞いてた?
なんて彼女に言われて、
ああ、聞いてたよ
じゃあ、もう一回言ってみてよってふられて
あっ!ちょっとお腹痛い、トイレ行って来るってベタにごまかして
彼女を怒らせたりなんかして
あれから君は時々僕を困らせたね
僕を誘ってくれた君は
残念そうに言った
やっぱり好きだけど
だめかぁ
そういう真面目で一途なところが良いんだけど…残念だなぁ
僕は迷って
でも
彼女を好きだし、君のことは好きにはなれない
ごめんって伝えた
あなたらしいよを最後に君は
この色あせた世界と共に消えた
あの鮮明な世界は
僕の本当の気持ちだったのだろうか?
これでよかったのか?
今日も世界は色あせて、それでも安心できる笑顔が僕のとなりにはある