山本静子を連れて 遺体安置室へと入った。遺体の身元が分からないため、普通なら遺体が運ばれて、すぐ遺族が確認のため 遺体と対面するものなのだが、今回は全く違うケースだ。
遺体を仏さんと言う事としよう。
仏さんを そのままにすると、腐敗がすごく臭いなんて、たまったもんじゃない。今回の仏さんはバラバラのうえ、顔が潰れている、おまけに髪は剃られ、指紋が焼かれ、爪は剥がされ、歯は抜かれている様だが、確認出来ないまでの顔になっている。
そのため 即、埋葬するのだが、遺族がいるはずなのだ。しかも他殺となると話しは変わる。
なんらかの証拠や仏さんの交友関係から犯人逮捕に繋がる場合があるからだ。 そのため、早急に身元が判明しなければならない。
この仏さんは霊安室にひっそりと保存されているのだ。