夢支配人〜正夢?〜

栗乃  2006-05-31投稿
閲覧数[914] 良い投票[0] 悪い投票[0]



弓を見ていた少女の目は、冷めていた。



         それはまるで、これからの悲劇を知るように……。


正夢〜?〜

「弓! おっは!!!」

のりが大きな声で挨拶する。弓は顔を上げた。

「おはよ〜……」


その元気のない声にのりは吃驚した。
いつもは元気がありすぎ! て程、元気な弓なのに今は全然、元気じゃないからだ。

「元気ないよ〜?? どうしたの?」

のりが心配そうに聞く。
弓は顔を上げて、
「また、変な夢見た」
と呟いた。

「まさか、この前と同じのー??」

のりが興味深そうに聞く。
弓はこう答えた。

「でも、ちょっと違ったよ」

弓が見た夢はこうだ。


『死ぬ決心がついた? そうすればメニューは取り消しにするけど』
少女が聞く。
「ありえないわ! こんな事で死んで溜まるもんですか!!」
弓が必死に抵抗する。
『もうメニューの取り消しは出来ないわよ……。
 自分が今言った事、よーく覚えておきなさいね』


そこで目が覚めた。
今回も意味が判らない夢だった。

「単なる夢。”正夢”なんて言葉、信じられないわ」

弓は一言呟き、学校の靴箱へ向かった。

自分の靴箱を開くと、そこには手紙が入っていた。

「ラブレターじゃないのー? じゃ、先教室行っとるにー」
「……うん……」

のりが行った後、不安ながらもその手紙を開いた。




『明日から夢と同じことが起こります……。
 よーーーーく、注意しておく事ね』



その内容は、恐ろしいと怖いのどちらにも当てはまらない不気味な手紙だった。

続く



投票

良い投票 悪い投票

感想投稿



感想


「 栗乃 」さんの小説

もっと見る

ホラーの新着小説

もっと見る

[PR]


▲ページトップ