「いつも笑ってるよね」
「うん。だって楽しいじゃない」
ユカの言葉にチサトは答える。
なんとも苦い気持ちがユカに込み上げてくる。
何が楽しいの?
こんな辛くて、寝られないし、遊べない…こんなに……
―――チサトと私は何が違うの?
鼻がツンとしてきたので、奥歯を噛み締めた。
喉に詰まっていた言葉が押し出されてくる。
「……何が楽しいの」
少し声が震えていた。
でも、聞かずにはいられなかった。
今の私にはどうしても解らないから…
チサトはふっと笑う。
「したいことしてるからだな」
…ああ、そうか。
ポロポロ泣けてくる。
自分が今いっぱいいっぱいだから、私忘れてたんだ。
私…今したいことしてる。
「…ユカもでしょ?」
髪の毛で顔を隠しながら、小さく頷いた。
久しぶりに笑顔になれた。
、