―春―\r
今日は公立虹ヶ丘高校の入学式…
一言で『マンモス校』
その虹ヶ丘高校に入学した私…川野 桜(カワノ サクラ)
勉強だけがとりえの普通の女の子…
…長い校長の挨拶。
早く終わって早く出番終わって…帰りたい
ちなみに私は入試トップ。その為新入生代表…
「新入生代表…」
私の出番だ
「本日は…」
何とか言えた…。
次はクラス発表だから急がなくちゃ…
〜クラス発表〜
私何組だろ…邪魔…
「大丈夫ですか…?」
「誰…ですか?」
「私は1年B組の西原 百乃(ニシハラ モモノ)。」
「私は…」
「知ってるよ?新入生代表の川野桜さん。」
「…友達になりませんか?」
とりあえず言ってみたけど…
「いいの?」
「うん!」
「よろしくね!桜」
「よろしく☆百乃」
友達なんて簡単に出来る…こんなに簡単に出来るんだ。
「じゃ…また明日」
「メールするね☆」
「うん!」
とりあえず友達出来て良かった…
それから3ヶ月…
「桜」
「何?お母さん」
「お父さん転勤するって…だから…」
「分かった」
「え?」
「分かったから」
私はいつも良い子で居た。だから…我慢しなくちゃ…いけない
「転校するの!?」
「うん…ごめんね」
「謝らなくて良いよ」
「うん…」
「だけど…友達は変わらないから…メールする」
「うん」
うそつき。私は分かる。私が前転校したら…クラスの皆
「手紙送るね」
って言ったのに…いつまで待っても来なかった…
だから…私は…
「待ってるね」
なんて…私はうそつきなんだろう…。
こんな自分が嫌になる…。
だって…
言った通りに従っていれば喜ぶ大人。
『信じろ』と言いながら私達を見捨てた先生。
誰かをいじめる同級生。そして…
そんな皆を影で笑う私。世界は闇に包まれているんだ…
転校した私。あれからやっぱり百乃から手紙は来ない。メールすら…。
…1通のメール…
『桜?メールしなくて本当にごめんね…。
今日まで忙しくてね…』
私なんかのために
『ごめん』
って言ってくれるの?
私はただその言葉が欲しかったの…。
私は今日も幸せよ?
百乃に出会えたから…