アラタは買い出しに出かけた。
私はみんなが来る準備をした。
拭き掃除にグラスの用意。
…ピンポーン!
誰か来た。シンさんが1番乗りだった。
シン『久しぶりだね〜いずみちゃん、相変わらずべっぴんさんだねー!』
いずみ『シンさん、いつもどうも!でもべっぴんさんって…。』
古いくさい言葉な気が………。
シン『アラタいないの?』
いずみ『今買い出しに行ってて。
コーヒーでいい?』
シン『ありがとう。アラタ、いずみちゃんいない間大変だったよー。
あいつがあんなに恋話したの初めてなんじゃないかな。』
いずみ『ご迷惑をおかけしました。でも大変だったって?』
シン『仕事中にNG出すわ、酒飲んで俺らに絡むわ、毎日凹んでて魂の抜け殻状態だったよ。』
いずみ『そんなに…。』
私がいないだけで、あのアラタがそんな風になるなんて信じられない。
シン『俺はしっかりしろってリーダーとして叱ったんだけどね。
今までこんなに女を愛しいと思ったことはないって言って戸惑ってたよ。』
いずみ『ごめんなさい。私たちの事で仕事に支障をきたしてしまって。』
シン『いやいや、でももう大丈夫なんだろ?』
私は頷いた。
シン『安心したよ。とにかく、アラタはいずみちゃんがいないと生きて行けないらしい。』
私もこれからしっかりしなきゃね。
シン『ところで傷の具合はどう?』
シンさんは優しい。アラタとはまた違う優しい空間があった。
大人な感じかな?
二人っきりだと空気まで違う。
いずみ『大丈夫だよ。病院もちゃんと通ってるから。』
シン『そか、いずみちゃんはいい女だなっ!アラタなんかやめて俺にすればいいのに。
どう?今からでも?』
いずみ『またまた〜シンさん冗談は程々に。』
そんな話しをしていると、アラタと太一くんが入ってきた。
アラタ『シンさんが一番乗りか。』
シン『おー。太一も一緒か。』
シン『あとはえぐっちゃんだけだね。
先にやってるか!』
いずみ『やるって真昼間からお酒?』
続く…。 10話No.2