ロエナと二人・・・・ベローナに来ています
柔らかな光りに照らされ白く光るアルプスを遠目に
銀色に輝く低い葦の繁る湖が満々と水を湛えている
廻りは緩やかな曲線の丘陵地帯が続いていて
深く切れ込んだ入江から伸びた桟橋に囁くような風が流れている
水辺の鳥が歓喜の声をあげて一斉に飛び立つ
ロエナは『SANTAの瞳と声が好き』と伝えてきた
勇司もまた『ロエナの瞳と声が好きだ』と応えた
とかくイタリア人は詩をかたる
この一行のやり取りは
お互いの愛の疑いのない信頼を示していた
勇司は (僕は彼女に逢う為にイタリアに来たんだ!) と感じていた
言葉は下手な英語と勇司の覚束ないイタリア語で
上手く伝わらない二人だったが
この夜 二人身体を合わせる
(続く)