どこへ行っても変わらぬ
人の営みは
私をひどく安心させ
また恐怖をも抱かせる
軒を連ねる家々は
仲が良いように見え
また
互いの背丈を競っているようにも見える
相手を押し退けてでも抜きん出ようとする傲慢が
私をひどく戦慄させる
あぁ人は醜い
胸の底から息を吐いて思う
しかし
自分のものを差し出してでも
人に尽くそうとする
近所の優しいおばさんは
そんな私の心を暖める
あぁ人はやはり美しいと
安堵して思うのだ
――答えはない
ただ人の営みは
今日も明日も明後日も
相も変わらず続くのだ
それだけは、真実だ。