【truth】
あれから...
不二先輩と駅で別れてから二週間たった。
不二先輩は部活に顔を出さなくなった。
学校で見かけることはあっても、話しかけることはない。
ァタシは毎日が幸せなようで、何か物足りなさを感じていた。
『文化祭...どうしますか?』
「何が?」
『ベース...居ないから...』
「3ピースバンドって事にする?不二は戻らないよ。」
『...』
こんな風にバラバラになったのはァタシのせいなのかな?
不二先輩が国分先輩を好きな事を黙ってれば今、ァタシ達万華鏡は文化祭に向けて新しい曲を作ったりしてるんだろうなぁ...。
『不二先輩を...バンドに戻そうって考えはないんですか?』
「気まずいんじゃない?あいつも。」
『...』
確に気まずいかもしれない。
でも、国分先輩に気持ちを伝えたのは不二先輩の意思だったはず。こんな風になるかもしれないことぐらい分かってたはず...。
どうして部活に出ないの?
どうして何も言ってくれないの?
寂しい...