これは4年前、私が小学5年生の時に体験した話です。
私の小学校では、5、6年生合同の宿泊学習という行事がありました。
遠くの山へ3時間かけて行き、飯ごう炊さんをしたり、サイクリングや釣り、ウォークラリーなどを2日間やるのですが、何よりもみんなが一番楽しみにしていたのがナイトハイキングでした。
ナイトハイキングとは、6人くらいでグループになり、懐中電灯一つ持って地図の通りに山道を歩くといういわゆる肝試し。
今考えると、小学生を真っ暗闇の山の中歩かせるなんてその発想の方が怖い気もしますが。
さて、私達5年生は女子が6人しかいなかったので、ちょうどぴったりの人数でした。
私以外をA、B、C、D、Eとしましょう。
スタートして5分くらいたった頃でしょうか。
霊感の強いDが「これ…やばいよ…早くゴールしないとマジでやばい」そう言い出したんです。
その時、Bが、訳の分からない事を叫んでしゃがみ込みました。
みんなは全く相手にせず、「早くしないと置いてくよー!」などと言って笑って見てました。
ですが、その霊感の強いDと私だけ、Bの行動をふざけてると思わなかったんです。
「取り付かれたんじゃないの…?」
「そうかも…」
私たちのそんな会話を聞いて、次第にみんなもおかしいと思い始めていました。
私たちは次のグループが来るまで待機することにしました。
でもいつまでたっても誰も来ないんです。
私たちは3グループ目だったので、まだ5グループがスタートしてない事になります。
まだ放心状態のBをAとCが抱えて私たちは歩き出しました。
しばらく行くと、分かれ道があったんです。
地図には書いてない分かれ道が。