ロイド×ロイド 2

春日 飛鳥  2008-08-14投稿
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 「ゴホッ。ガッ」
吐いた事で少し楽になるかと思ったが、口の中で嫌な酸味が口内を駆け巡り余計気分が悪くなった。
 「ハァハァ。あんたが、犯人じゃないのか?」
 息絶え絶えに何とか聞き返す。
 「疑っているのかい?まあ無理もないな」
 影は右手?を突き出し
す。
「まずこの死体を見てみろ」
 「……」
「まずこの死体は、まあ見て分かる通り血祭りだよなぁ」
「……」
「相槌くらいしろや、お姉さん悲しいかなしいだろ?」
なんなんだコイツ。人が 両親が死んで悲しんでるというのに。
「まあいいや。そして私を見てみろ」
影はスイッチを押したのか電気が着く。
一瞬世界がぼやける。視界が光りに馴れてくるにつれて、親の死体の、無惨さが、悲惨さが目に留まる。
腹部に縦に口が開いている。そこからどす黒い液体や、臓器かと思われる……が溢れている。頭は散り散りになっており脳の破片かと思われるピンクや液体が飛び散っている……。
そして影は、女性だった。190?はあろうという長身。まあ美人な部類に入る方だろう。こんなところで出会ったのがもったいないくらい−−。
まぁ町で出会っても声をかけるなんて事はできないだろう。190の美人ってのはさすがに完璧すぎる。
「こんな酷い殺しかたをしりゃあ返り血の一つも浴びるだろ?だけど私は返り血なんて浴びてな
い。至って簡単、馬でも鹿でも猿でも解る」
見たところ、こいつが言っている事は正しいようだな。確かにこいつは返り血なんで一滴も浴びてない。
だがここで新しい疑問が浮かんで来た。
「じゃあ、あんたは何なんだ?犯人じゃなかったらあんたはなんでここにいるんだ?なぁ?」
「私か?私は手前の親を殺した奴を追ってるっつう、解る?」
 「はぁ、それで?」
今は余り会話なんかしたくない。今でもまだ吐き出しそうなくらいなのくらいなのだ。
 「手前ニュース知ってるか?イカレタ学者がロイド創ったってゆう」
「ソイツが、そのロイドが犯人だって?」
「まぁそうゆうこった
私はそいつを捕まえなきゃなんねぇの。私は急いでいるのでね、んじゃ私は行くからな」
そいつは窓から外にでて闇にきえていった……。



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