会食の準備が終わると、フレデリカはルークにワインを勧め、一緒に乾杯した。
「今夜はわざわざ、来てくれてありがとう」
「僕の方こそ…、誕生日…祝ってくれて、感謝するよ」
「コレを、受け取ってくれるかしら?
ルークの誕生日のプレゼント」
品物を手渡すフレデリカ。
中身は何と、ルークが前々から欲しがっていた若者向けのブランド物のジャケットだ。
驚くルーク
「コレを僕に?」
「以前、アナタに迷惑をかけた印でもあるの。
気に入ってくれると嬉しいけど」
「ありがとう、凄く嬉しいよ!」
笑顔のルーク。
この時、フレデリカの?は益々熱くなった。
────────
フレデリカは食べながら学校の事や自分の身の回りの事を色々と話した。
ルークはナイフやフォークを動かしながら、相手の話しに耳を傾けている。
2人だけのディナー。
最初は和やかな雰囲気だったのが、段々とフレデリカの方が態度が変わって来た。
何だか何だか…、怪しげな雰囲気…。
顔を真っ赤にしているフレデリカは色気振りまいてルークに迫って来るようになったのだ。
彼女が発する言葉はアダルトの雰囲気そのもの。
─こりゃ、ヤバイぞ─
ルークは帰ろうとしたが、酔いが回って頭フラフラ状態。
これでは、バイクにも乗れない。
フレデリカはガシッとルークの腕を掴んだ。
「ルーク…」
とろーんとした目付き。
「フレデリカ、僕はもうコレで…」
ルークは無理矢理、相手の手を振り払った。
帰ろうとした時、フレデリカは背後から抱き付いて来た。
「今夜は帰さないわ」
「どうして?」
「アナタが欲しいから」
「やめろよ、変な気を起こすのは」
「イイじゃない、キャサリンと別れたんでしょう?だったら私が!」
「よせ!」
逃げようとするルークにフレデリカは尚も抱き付いて、相手の唇に強引なキスをした。
「●▽□…!」
必死にもがくルーク。
フレデリカは意外と力が強く、さすがのルークも身動きが取れない。
すると、背後から誰かがルークを引き離した。
体の向きを変えられた時、ゴツゴツした拳が自分の頬を激しく直撃したのをルークは痛感した。
床に転倒したルーク。
「ディック!」
フレデリカの叫び声にルークの目に飛び込んだのは、ディックの姿だ!
つづく