翌日、部活が休みであったため翔人はストリートコートで練習していた。
「まだだ・・もっと練習しなきゃだ。」
「あっ、翔人くん!」と美咲の声がした。
「美咲さん?」翔人の顔に美咲は笑った。
「私もここでよく自主練するんだ」と言うと、翔人が帰ろうとするので
「一緒にしない?」と引き止めた。一時間後、二人は疲れきっていた。
「やっぱ強いな。翔人くんは。拓海より強いな〜」
「拓海・・?」翔人の疑問に美咲はすぐに答えた。
「蓮城拓海。元バスケ部のセンターで大和の親友。」翔人は昨日の男の人だと考えていた。
「でも、あいつね、練習中に足首をケガしてバスケ辞めたんだ。」
翔人はそのことに驚いていた。美咲は続ける。
「大和は、拓海にもう一回バスケしてほしいって思ってるんだ。」
翔人は少し考えて美咲の顔を見て言った。
「拓海さんのいるとこ分かりますか?」
美咲は大体の場所を教えた。翔人は美咲に礼を言って走っていった。
美咲はボールを持ち、シュートを放つ。キレイに入りつぶやく。
「負けちゃだめだな」
風が少しだけ美咲の髪を揺らし、吹き抜けていった。