第五話、囚われの二人の闇邪
「そこの小娘、元神だな。元帥の妹の癖に闇邪ではなく闇正の力を持つ変わり者」
魔天は真美の事を言った。
元神とは、真美の神としての本来の名。現在は玖捌壹(くやわん)と名乗り普段は金元真美で通している。
それに、闇邪ではなく闇正の力を持つのも事実。それに真美が今纏っている鎧も闇正の力を持つ戦士用の物だ。
「闇邪の力を持っていたら、姉貴と一緒にいられたのにな!」
魔天の言葉を聞いて、皆固まった。
「まさか!?」
「そのまさかだよ、元神真美!」
黒い人形の胸が開き、そこには二人の女性が囚われていた。
「真奈!」
「姉さん!」
皇殿と真美が囚われの身の元帥を見て叫ぶ。
「あの人が、金元さんのお姉さんの元帥!」
「あの闇邪女神を!」
清美、進美、光、陽子、美漆、由理香、麻井奈、江理奈が驚く。
そしてもう一人は。
「彼女が!?」
明と志乃と雪男には心当たりがあるようだ。
「華緒璃(かおり)!」
その時、上空から彼女の名を呼ぶ声がした。
上空からの声。清美等は声の主を探す。すると。「魔天、貴様、よくも妹を!」
声の主の少年が清美等の前に現れた。
「狩原靖(かりはらやすし)!神明から鎧を授かったか!」
魔天が少年の名を言った。
「私達をお忘れでない?魔天!」
靖の後ろから大勢現れた。
「文字数の都合で第六話に続く!」
清美が予告をした。